個人04

40代シングル、老後が気になります

背景
 41歳のキャリアウーマン、上田さんは出版会社に勤務されています。今や管理職となり、会社からの信頼も厚く、仕事も面白い…まさに充実しています。友好関係も幅広く、長年の趣味は毎年友人たちと海外に旅行に行くことです。
 現在の年収は950万円。家賃は年間150万円。旅行費を含めてもその他生活費としての年間の支出は315万円ほどになります。
 ブレはあるものの毎年200万円くらいはなんとなくお金が貯まっていき、資産は今年1800万円になりました。ただ、4年前に100万円で買った中国株投資信託は元本を割ったまま、ご相談時点では65万円になっていました。残りは少しでも金利のいいところに…とネットバンクの定期(金利0.8%)に入れっぱなしになっています。

ご不安
 上田さんは今のお仕事内容には満足されていますが、ずっと上がり続けていた収入にここ数年変化がありません。それどころか減った年もあったくらいです。今年41歳で、もし60歳で定年を迎えるとしたらあと20年を切っています。
 1000万円の退職金が予定されているとはいえ、会社のこの状況で満額もらえるものなのか?老後って一体いくら必要なのだろう?またこのペースの貯蓄で間に合うものなのだろうか?考え始めると不安になってきてしまいました。
 現在持っている中国株投資信託も元本が割れたままとなっていますが、このまま持っていていいものかどうかも迷っています。

アドバイス
1.現状を続けた際の老後の資産残高推移を確認

 シミュレーションしてみたところ、現状を続けられた場合、今のままでは若干足りなくなる可能性が出てきますが、老後生活費が大きくショートするということは無さそうです。
 ただ余裕があるわけではありません。今までは「収入-支出=貯蓄」という結果になっていたと思いますが、今後は「収入-貯蓄=支出」という考え方に切り替えることが必要です。老後のための資産形成という目的で、月々引き落としされるものをスタートするのもよいと思います。
2. ポートフォリオの見直し
 今後の収入の変化、また予定されている退職金や年金の受取額が変更になる可能性はゼロではありませんし、将来的にインフレの可能性も考えられますので、計画的に投資性資産の形成をスタートされることをお勧めします。
 選択肢としては、投資信託の月々の積立などがあります。
 元本保証の無い投資性のある金融商品は10年以上先に使いたいお金を形成するのに向いています。今回の中国株のように、一気に一つのアセットクラスの金融商品を購入するのではなく、時期を分散しながら、様々なアセットクラスにバランスよく投資することで、リスクを軽減できる可能性があります。全体の資産の中での投資性資産の比率が低いため、今後他のアセットクラスの金融商品を定期的に買い足していかれたらよいかと思います。
 また元本保証型の個人年金保険は、地味ですが一定の条件をクリアできれば、年金保険料が税金の控除の対象となり、ご相談者の場合最大で13500円(個人年金保険料が年間10万円以上の場合)が減税となります。年金商品は定期預金より金利も高いものが多く、状況によっては金利が変動するタイプのものもありますので、月々積み立てたい金額の一部を入れてもいいかもしれません。

著者ご紹介

生命保険・資産運用を専門とするファイナンシャルプランナー。
外資系生保、生損保総合代理店を経て、現在FP事務所に所属。個人・法人の保険や運用について中立公平な視点からのアドバイスや、ライフプラン全般に関するセミナーを行っている。

主担当者コメント
 「投資が初めて」という方は、話題となっているような一つのアセットクラスだけに資産を入れてしまい、必要以上に資産をリスクにさらしてしまうことが時々あります。今回のケースは投資した金額が全体の資産に対して少額であったため、今後他のアセットクラスの金融商品を購入することでバランスを整えることができそうです。

金融FPからのコメント
 老後に向けて資産を形成していく事を検討するのであれば、「インフレリスク」と「円安」リスクに備える事が必要となってきます。
 具体的には、国内の株式や不動産、外国の債券・株式・不動産などのアセットを組み入れる事によって分散効果を図り、「インフレリスク」と「円安リスク」に備える事が重要となってきます。
 
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